乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

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コロナ禍で台頭したきた バイキング リバークルーズ  第6話ライン河で巡る4ヵ国

第6話   ライン河で巡る4ヵ国

 『ライン河』と聞くとドイツの河と言うイメージが強いのですが、その源流はスイスレマン湖、そこからリヒテンシュタイン、オーストリア、フランス、オランダそして北海へと流れる全長1,320Kmの国際河川。


Rhine Getaway Itinerary from Viking River Cruises
   
  多くの日本人は「既にライン河クルーズは経験した」と言う。
日本人でヨーロッパに初めて行く方々にとってはドイツロマンチック街道が圧倒的に多く、ドイツのコブレンツ、ローレライの岩がある古城のハイライトや、ザンクト・ゴアルス・ハウゼン等から数時間の観光船を経験したことがある方々は「既にライン河経験済み」となり、本コースにはあまり関心を持たない。
「ライン河=古城巡り」では、1,320kmの国際河川としてはあまりにも惜しい。 


ライン河クルーズの醍醐味はこうだ― 
  運河がいたるところに張り巡られたオランダの春は、まさに百花繚乱。
キューケンホ、キンデルダイクなどの有名な観光地に行かずとも、小さな運河船で巡ればアムステルダム中がガーデンシティなので十分楽しめる。


 この季節の白アスパラガスの香りと食感はたまらない。バスや鉄道では一瞬にして流れてしまうドイツのライン河畔の古城も一つ一つ城のエピソードを聞きながらラウンジやサンデッキでゆったり楽しみ事ができる。勿論、コローン、コブレンツ、リューデスハイムでは、ワインの町やビールの町が目白押しなので、幾つかの種類のワインやビールが楽しめる。

 
VIKINGリバークルーズの場合は船内のアレフレスコスタイルのレストランで面前で炭火の焼きたてソーセージと共にそれらが日替わりで楽しむ事ができる。
勿論全て無料。


 洗練されたお洒落な街フランスのストラスブールではウィンドウショッピングしているだけでも楽しくなる。フランスらしいデザインのアンティーク、靴、帽子など見ているだけで、ウキウキしてくる。
街中を流れる運河沿いを彩る花々も自然と心が踊る。

 ストラスブールやリューデスハイムの小さな街中で、地元の方々とレストランでワインやビールをやるも良し、船内に戻ってVIKING総料理長が腕によりをかけた各々の国、街の料理を堪能するも良し。
普通の陸路の旅行ではこうはいかない。リバークルーズならではの醍醐味だ。


 ライン河とスイスは、あまり連想できないかも知れないが、スイスバーゼルはリバークルーズの発着港なので沢山のクルーズ船がドッキングしている。

 河は海と違い幾つも接岸できるポイントがない。従って数隻ドッキングし他の船を横切り下船する。こういった時に「やっぱりVIKINGを選んでおいて良かった」と必ず感じる。
また夕方ともなると1階レストラン、2階ラウンジはガラス張り。ヨーロッパにして最長のロングシップのVIKINGに、他船が目白押しのバーゼルの様な港で戻る瞬間はちょっと優越感。 


 港からバーゼルのスイス鉄道駅は近くなので、私はいつもリバークルーズ&スイス鉄道の旅をアレンジしている。
スイスもかなり鉄道旅をこなしてきたが、バーゼルからルツェルン区間は私イチオシの区間!なので、最後にシーニッククルーズ&シーニックトレインが楽しめる訳だ。

数時間ライン河を楽しんだ皆様も、もう一度国際河川ライン河を楽しんで見ませんか?
詳しくは info@tourstation.jp「ライン河クルーズについて」と問い合わせください。

コロナ禍で台頭したきた バイキング リバークルーズ  第5話ゴッホとゴーギャンの足跡をローヌ河に訪ねて

第5話 ゴッホとゴーギャンの足跡をローヌ河に訪ねて 

 印象派巨匠ゴッホやゴーギャンが描いた絵画ゆかりの場所巡りも良いが、ローヌは「食」「ワイン」愛好家にもたまらない航路だ。
 また、地中海からローマ人がローヌ河を遡上してきたので、意外かも知れないが古代遺跡好きの方にもうってつけです。 


Lyon & Provence Itinerary from Viking River Cruises



さて、旅好きの方ならばスイスへ訪れた経験のある方もきっと多いのでは? 
ローヌ河の生まれるところ、スイスアルプスからの約300本もの谷川が一度レマン湖畔に集まり、ローヌ河を経て地中海へと注ぎ込む全長812kmのうち、リヨン~アビニオン区間275kmローヌ河クルーズだ。


 このシリーズの冒頭申し上げたが、旅は一人の人物の足跡を辿る事で、結果的に「深めれば広がる」。今回の航路の主人公は「フィンセント・ヴァン・ゴッホ」。セーヌ河リバークルーズ同様、やはりパリ18区パリ市民の下町から旅を始めるのが良い。


ゴッホはモンマルトルにほど近いところに住んでいたので、彼が描いたルージュ(風車)や名作「タンギー爺さん」など、彼の作品のゆかりの地を先ずはモネ同様に見てから足跡を辿ると彼の人生とフランスという国が良く解る。


パリGARE DE LYON駅からクルーズ乗船地のリヨンLYON PART DIEU駅までは、TGVで2時間。広大な農地、放牧場を横切る事で花の都パリとは全く違うフランスが農業、酪農国家である事が良く解る。


プロブァンス…なんて響きが良いのだろう。
語源は「プロヴァンシア ロマーナ」ローマ帝国の属州だ。
ローヌ河畔の街、トゥルノン、アルル、アヴィニォンなどにコロッセオ、古代神殿など古代ローマ遺跡が多いのも頷ける。


またブルゴーニュ、ボジョレー、ローヌなどフランスを代表するワイン産地もローヌ河沿いに広がるのも古代ローマ人が地中海からローヌ河を遡上し文化と共に領土を拡大した証。ローヌリバークルーズで各地を訪れると、海こそないがまるでエーゲ海を旅する様にさえ感じる。

 アビニオンはかつて「北のバチカン」と呼ばれ、実は14世紀初頭約70年もの間ローマ法王庁がアビニオンに移転していた。
 法王と言えばヨーロッパで一番権威ある立場と言っても過言でないので広いエリアから枢機卿、司教らがアビニオンに集まるので下で働く役人も必然的に集まる。この事が「フランスの良い食材、ワインは全てアビニオンに集まる」それが、現代にも繋がりアビニオンのマルシェに旬の海、山の幸が集まり、それらを求める様にポールボキューズ始め、名だたるレストランが犇めきあう街となっている。
リバークルーズの場合、クルーズディレクターが希望に合わせてミシュランレストランも予約してくれる。


 実際にプロブァンス地方を訪れると「光」が強烈であること、同じ「ひまわり」でも色彩が花、野菜、大地全て鮮やかだ。

 モネはノルマンディ地方へ「柔らかな光と影」を求めて、ゴッホは力強い光と色彩を求めてプロブァンス地方へとパリ18区から各々旅立った。改めて彼の作品を心して見て頂くときっと解る。

 ゴッホが愛して止まなかった葛飾北斎、歌川広重が生まれた日本の風景とプロブァンス地方の田園風景は、ゴッホにはどうやら重なって見えた事も、彼がプロブァンスを終焉の地に選んだ理由であろう。タンギー爺さんの背景を見るとゴッホが如何に日本文化に魅了されていたかが良く解る。 


 さて、ローヌ河クルーズを終了して再びパリへ戻っても良いが、スイスサンゴッタル氷河に端を発した滴が谷川となりレマン湖を経由し、ローヌ河が地中海へとゆったり注ぐ様も是非みてもらいたい。

音楽で例えるならばプレステシモ、アンダンテ、レント、そしてラルゴ そんなメトロノームの変化によるローヌ河メロディーも味わってもらいたい。
特にコート・ダ・ジュールまでのルート沿いには「南仏プロブァンスの12ヶ月」の舞台メネルブはじめ沢山の「フランスで最も美しい村」に認定されている素朴で小さな本当に美しい村が点在している。


ご興味のある方は…info@tourstation.jpまで「ローヌ河リバークルーズ問合せ」と。

コロナ禍で台頭したきた バイキング リバークルーズ  第4話印象派モネの足跡をセーヌ河に訪ねて

第4話 印象派モネの足跡をセーヌ河に訪ねて  

 そっと教えます・・・
何処の旅行会社企画にもない、パリとフランスの秘密の場所と旅を、同じ旅費で2倍楽しむ方法。それは…
誰でも良いので、一人の人物から見たその地域と足跡を辿る方法


 例えば今放送中のNHK大河ドラマ「麒麟が来る 斎藤道三、織田信長、それとも明智光秀…誰を中心にその土地の風景を見るかで「テーマを持った人だけ」に全く違った景色に見えてきてくる。沢山の角度、人物から企画をした方がより魅力的なツアーになると思いがちだが、あえて絞る。すると、結果的に全てが繋がってきて自分自身の解釈の「旅の物語」ができる。


 また「秘密の場所」とは、今回の第4話に限った事ではないが、ガイドブックに掲載されている人だかりの観光名所ではなく、その土地の「生活圈」を静かに訪れ、「生活圈」から歴史的に極めて価値の高い場所を見る。同じ航路を何度も案内し、お客様の反応や旅を終えた後のご感想から辿り着いた「旅づくり」をする上での「軸」となるもの。


 今回のバイキングセーヌ河クルーズの場合は「印象派の巨匠モネ」とモンマルトルの丘の「サクレクール寺院の影」ができる場所に焦点を合わせて、セーヌ河をパリ~ノルマンディ地方までクルーズする事お薦めしたい。


 セーヌリバークルーズはエッフェル塔にほど近い「自由の女神」近くから出航し、北海への注ぎ口で「日の出印象」の舞台オンフルールで折り返す、往復約600kmのクルーズだ。



Paris and the Heart of Normandy Itinerary from Viking River Cruises


 では、何故モンマルトルの丘「サクレクール寺院の影」ができる場所が秘密の場所かというと…ピカソ、ユトリロが集った「ラパン・アジル」、ゴッホ作品「タンギー爺さん」、ルノアール、ゴッホが題材にした風車「ムーラン・ド・ラ ギャレット」、マネ、モネらが未だ「印象派」が確立されていなかった時代に集った「カフェ・ゲルボア」などが目白押しだからだ。

 しかもこのあたりは、忙しくパリ市内をバスで駆け巡る団体御一行様は、時間行程かしてまず訪れていない。サクレクール寺院の影ができる場所即ちパリ18区の生活圈こそが、印象派らの原点なので、旅の物語はここから。
 第5話でご紹介するが、ゴッホらは強い強烈な光と色彩を求めローヌ河沿いに南仏プロヴァンスへ、対象的にモネは柔らかな光と影を求めてセーヌ河沿いにノルマンディ地方へと各々が旅立つ。 


 セーヌ河はパリからノルマンディまでの間6つのロックを通過し水位を徐々に下げていく。途中、モネの代表作であまりにも有名な「睡蓮」の舞台となる「モネガーデン」には早朝にはバイキングはベルノン港へ入港しており、ゆったり朝食を召し上がってからモネの庭へと。特筆したい点はバイキングはこのあたりにはコネがあるので、一般開園10:00より1時間早い9:00に入園させてくれる。何度も色々な時間帯にモネガーデンに訪れたが、パリモンマルトル18区にしろ、モネの庭にしろ団体御一行様が未だ来ていない「静寂」な雰囲気でないと本当の良さが解らず、ただ「訪れた」だけになってしまい感動はない。 
 感動は、早朝入場するとモネがこだわり続けた「光」しかも朝の柔らかな光をモネが造り上げた池にキラキラと光る光景が見られる。

この静寂な中で一人静かにモネに心を寄せて本物の「光」を現場で見てから、クルーズ最終日に訪れるパリのセーヌ河畔にあるオーランジェリー美術館の、モネが人生の集大成とも言うべく「睡蓮」の連作を鑑賞すると、肉眼で見るのとは違い「心で観る」ので感動が違う。間違いない。


途中、ルーアンからは港から徒歩でモネの連作「大聖堂」や少し足を伸ばしてミニバンなどチャーターし世界遺産モンサンミシェルにも出かけている。 

個人的には歴史的に価値の高い、タペストリーがあるバイユーや第二次世界対戦の終結への突破口となったノルマンディ上陸作戦が決行されたポイントと、現代の平和の為に多くの御霊が眠る米軍英霊墓地に行くと更にこの旅が価値の高いものになるであろう。

問い合わせはinfo@tourstation.jpまで「セーヌ河クルーズ問合せ」とー