乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

クルーズのことならお任せ!手配から添乗まで終始一貫したプロデュースで27年・乗船日数1000日のクルーズアドバイザーが教える失敗しないクルーズのコツが満載

コロナ禍で台頭したきた バイキング オーシャンクルーズ 


   一度は外洋クルーズから撤退を余儀なくされた現バイキングCEOトールスタイルハーゲン氏。先ずは北米はじめ世界トップシェアを握り名実共にリバークルーズでNo1になったのを見据え外洋クルーズへと創業20年にして見事に返り咲いた。


 高級中型船のバイキングオーシャンクルーズは、2015年バイキング・スターのデビューをかわぎりに、バイキング・シー、バイキング・スカイ、バイキング・サン、バイキング・オリオン、バイキング・スピリットと次々デビューさせ、何とBerlitz Cruise&Cruise Shipsの高級中型船部門をクリスタル、オーシャニアを抑え全て上位をデビューと共にランキングを塗り替えてしまった。

  


 同じく高級中型船であるクリスタル・セレニティ、オーシャニア・マリーナ両船で、実際にお客様をエスコートしましたが、ソフト面ではいずれもひけをとらないが、バイキング一隻あたりに注ぎ込んだ金額が半端ない額なので、船内構造がこれらの船とは一線を画している。


 特に最上階後方部の朝、昼、晩と対応するアレフレスコ・スタイル(心地良い風を受けながら外で寛ぎながらのスタイル)での食事や、船首のエクスプローラ・ラウンジアトリウムなど、二人掛けの何気ない高級感溢れる洗練されたノルディックスタイルの椅子などがあり、何と表現してよいか・・・とにかく北欧デザインらしくすっきりしている。

 
 値段も、各寄港地ごとに必ず1つは寄港地観光が、食事時はビールワインなども含まれていて、クリスタル等よりはずっと値打ちだ。


 それと、これだけはクルーズ会社がなんともし難い部分だが、乗船客のレベル、マナーの良さだ。実は乗客が醸し出す雰囲気はクルーズとしてのクオリティにかなり影響する。居心地が良いか悪いか…これはクルーズ客層で決まる。 

 バイキングはリバークルーズの時からあまり表にキャッチとして出してないが、「知的好奇心を、満たすクルーズ」が理念にあるので、そういった理念が好きな方々が集まってくるからクルーズ船内にも何処か知的でエレガントな雰囲気が漂うのだろう。
 しかし、決してゴージャスとは違うので、ゆったり寛げる。


 現在、航路は地中海、バルト海、ニューイングランド、日本含むアジアなど全世界に及ぶ。個人的には、日本国内を巡った後、アリューシャン列島を経由しアラスカまでの移動クルーズはイチオシだ。
<旅行日程>
2021年4月14日〜5月19日

問い合わせ:info@tourstation.jp 「バイキングオーシャン」

コロナ禍で台頭したきた バイキング リバークルーズ  第8話 ヴォルガ河に大帝ピョートル 女帝エカテリーナの足跡を訪ねる

第8話 ヴォルガ河に大帝ピョートル 女帝エカテリーナの足跡を訪ねる

 ロマノフ王朝の都、サンクトペテルブルクからモスクワまで全長1,552km 水位160mを17のロックを通過する壮大な旅だ。


Waterways of the Tsars Itinerary from Viking River Cruises


 途中ラドガ湖、オネガ湖、シェクスナ川、モスクワ運河、ネヴァ川を経由しモスクワまで、かなり変化に富んでいる。
オネガ湖など幾つもの湖へ沈むゆく夕日を見ていると、まるで「海」。 

 幾つもの湖や川を運河で繋ぎ、160mもの水位を17のロックで調整し、初めて大河ヴォルガ河となる。 


 クルーズの母港となるサンクトペテルブルク港、モスクワ港に到着すると、3隻ほどが一束になりドッキングし停泊している。その数有に30隻はある。
流石かつて社会主義だっただけあり、客船の外観は全て同じ。此には正直驚いた。
どうやってVIKINGを探せば良いのか…。

多くのリバークルーズ船が集結するリバークルーズのハブ港であるオーストリアのウィーン、ハンガリーのブダペスト、ドイツのパッサウ、スイスのバーゼルなどでも数々のリバークルーズ船が集結している事があるが各船、外観、長さなど各々特色があるので、大体一目瞭然で解る。
(正解には、港の中でもドックの番号が乗船口前日には解るので、指定されたドックNoへ行けば良いのだが…)


 しかし、流石世界トップのVIKING! 港ではVIKINGの旗バナーなどが設置されており、ロシア民族衣装を身に纏った美しい女性、アコーディオンでロシア民謡を奏で、遠来の訪問客を歓迎するパンと塩(フレブ・ソーリ)を持って港で出迎えている。他船にはない出迎え体制からして、一目瞭然でVIKINGと判りかなりの優越感だ。


 また、米系リバークルーズ会社VIKINGとUNIWORLDだけは、ロシア政府に多額の金額を支払い、外観こそは約50隻程のヴォルガ河を航行するクルーズ船と全く同型だが、この2社だけは内装は全く違い、かつてロシア所有時代では2部屋代だった壁をぶち抜き1部屋にし、他の河川を航行しているVIKINGの内装仕様にし、キャビン、レストラン、ラウンジ全て改造している。

Viking Ships of Russia
 こういった事は、実際に乗船し他の船も見たうえで、キャプテンら上層クラスに聞いて初めて解かることだ。
クルーズ雑誌、まして旅行会社パンフレットは、どれもこれもとても上手く書いてあるので、素人さんは勿論、プロの旅行会社スタッフでも何度も現地で情報を集め経験しない限りは解らない。 

 ヴォルガクルーズは、旅行日数が長くそういう簡単には行けないと思う。
失敗しないためにも、是非ヴォルガ河クルーズはじめ様々な河を、色々な会社のリバークルーズ船に「乗り比べ」している経験ある弊社に、いつ出掛けると良い季節なのかも含めて聞いて頂きたいと思います。


お問合せはinfo@tourstation.jp「ヴォルガ河問合せ」とメールにてー

コロナ禍で台頭したきた バイキング リバークルーズ  第7話モーゼル河で巡る3ヵ国

第7話 モーゼル河で巡る3ヵ国

 私がプライベートでもう一度行きたいところが、実は今回のドイツコブレンツのドイチェスエック(ドイツの角)と呼ばれる三角地点から入り込むモーゼル河だ。

 理由は、様々な河川の中で一番コマーシャライズされてないので、街も小さくてしっくりくるからだ。『景観十年風景百年風致千年』と良く言われるが、正にそれが解る。
理屈も下手なエスコート役の説明も駄弁。
葡萄畑、小さなワイナリー、レストランなど、クルーズ船の流れにゆったりと身をゆだねただぼ~っと眺め移り行く景色を楽しむに限る。

コッヘム

 モーゼルはフランス東北部ヴォージュ山脈に端を発してルクセンブルクを経てドイツ コブレンツでライン河に合流する全長545Kmの国際河川。 
途中の寄港地コッヘム、ベルンカステル、トリーアと聞いて、イメージが沸き有名な観光名所が思い浮かぶことは無いのでは? 


 共通して言えることだが、外洋クルーズにしろリバークルーズにしろ旅も終わりに近づき夕食をお客様とご一緒にしながら「今回の旅で何処が一番気に入りましたか?」と訪ねると、バルセロナ、パリと言ったあまりにも有名で沢山の美術館、世界遺産がある都市よりも、有名な世界遺産などが在るわけでない、しかし地元の人々の暮らしの中に入り、カフェ、レストラン、散歩、自転車サイクリング…そんな時間が過ごせた始めて聞く場所が一番良かったと仰る方がほとんど。 

 モーゼルリバークルーズは、お客様から聞かれることも言われることもまずない。
しかし、名もなきコマーシャライズされていない小さな街、自然豊かな風景が楽しめるモーゼルが個人的には一番好きだ。