Crisisの意味は 「危機」以外にギリシャ語源に「蘇生」
ギリシャ語、ラテン語、ヘブライ語にも精通している地中海史に詳しい塩野七生女史の「海の都の物語」はじめ、様々な発刊書籍を読んでいて解ったのだが、「Crisis」=「危機」という言葉を発明したのは古代ギリシャ人で、彼らはこの言葉にもう1つの意味も込めた。
それは「蘇生」である。
古代ローマから「歴史は繰り返しやってくる」と様々な哲学者らが解いている事が、今回のコロナウィルスの世界パンデミックで良く解る。
古代カルタゴ帝国(現チュニス)から奴隷らを鎖で繋ぎ、風のない地中海をガレー船で遥かコンスタンチノープルを襲撃に出航したものの、ガレー船で発生した疫病によって敵地に辿り着く前に船内で全滅・・・などはよくあった史実。
また、16世紀ヨーロッパ社会に大打撃を与えたペストは、多くの労働力や農民の命を奪っていき、荘園制が崩壊し教会の権威も失墜した。
やがて疫病も終焉し、ヨーロッパにはある意味で静謐で平和な時間を迎え、やがて今最も窮地に追い込まれているイタリアで、ミケランジェロ、ダヴィンチらによってルネサンス文化が華開いた。
今回のコロナウィルスは、現代史上歴史に残る「危機」となる事は間違いない。つい一年前には、全国津々浦々の港湾、自治体、DMO、旅行業界の方々と共に、私のこれ迄のクルーズ歴での経験を活かし、全国の港へダイヤモンド・プリンセスはじめ数々の欧米クルーズ船を招き入れ「地方創生」に一役かいたいと様々な取り組みをしてきましたが、クルーズ船が寄港する事が地域公衆衛生が保たれないなど深刻な状況にまで陥ってしまった。何も日本に限った話ではなく地中海、アラスカ、カリブみな同じ状況。
神は、
今回のコロナウィルスの「危機」を私たちに何を教訓として与えたいのか―
「蘇生」した時には何を得ているのか―
歴史は繰り返される・・・
「危機」と「蘇生」は表裏一体
此れからの観光政策、クルーズ政策に対ししっかり見つめ直す機会としたい。