乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

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コロナ禍で台頭したきた バイキング リバークルーズ  第5話ゴッホとゴーギャンの足跡をローヌ河に訪ねて

第5話 ゴッホとゴーギャンの足跡をローヌ河に訪ねて 

 印象派巨匠ゴッホやゴーギャンが描いた絵画ゆかりの場所巡りも良いが、ローヌは「食」「ワイン」愛好家にもたまらない航路だ。
 また、地中海からローマ人がローヌ河を遡上してきたので、意外かも知れないが古代遺跡好きの方にもうってつけです。 


Lyon & Provence Itinerary from Viking River Cruises



さて、旅好きの方ならばスイスへ訪れた経験のある方もきっと多いのでは? 
ローヌ河の生まれるところ、スイスアルプスからの約300本もの谷川が一度レマン湖畔に集まり、ローヌ河を経て地中海へと注ぎ込む全長812kmのうち、リヨン~アビニオン区間275kmローヌ河クルーズだ。


 このシリーズの冒頭申し上げたが、旅は一人の人物の足跡を辿る事で、結果的に「深めれば広がる」。今回の航路の主人公は「フィンセント・ヴァン・ゴッホ」。セーヌ河リバークルーズ同様、やはりパリ18区パリ市民の下町から旅を始めるのが良い。


ゴッホはモンマルトルにほど近いところに住んでいたので、彼が描いたルージュ(風車)や名作「タンギー爺さん」など、彼の作品のゆかりの地を先ずはモネ同様に見てから足跡を辿ると彼の人生とフランスという国が良く解る。


パリGARE DE LYON駅からクルーズ乗船地のリヨンLYON PART DIEU駅までは、TGVで2時間。広大な農地、放牧場を横切る事で花の都パリとは全く違うフランスが農業、酪農国家である事が良く解る。


プロブァンス…なんて響きが良いのだろう。
語源は「プロヴァンシア ロマーナ」ローマ帝国の属州だ。
ローヌ河畔の街、トゥルノン、アルル、アヴィニォンなどにコロッセオ、古代神殿など古代ローマ遺跡が多いのも頷ける。


またブルゴーニュ、ボジョレー、ローヌなどフランスを代表するワイン産地もローヌ河沿いに広がるのも古代ローマ人が地中海からローヌ河を遡上し文化と共に領土を拡大した証。ローヌリバークルーズで各地を訪れると、海こそないがまるでエーゲ海を旅する様にさえ感じる。

 アビニオンはかつて「北のバチカン」と呼ばれ、実は14世紀初頭約70年もの間ローマ法王庁がアビニオンに移転していた。
 法王と言えばヨーロッパで一番権威ある立場と言っても過言でないので広いエリアから枢機卿、司教らがアビニオンに集まるので下で働く役人も必然的に集まる。この事が「フランスの良い食材、ワインは全てアビニオンに集まる」それが、現代にも繋がりアビニオンのマルシェに旬の海、山の幸が集まり、それらを求める様にポールボキューズ始め、名だたるレストランが犇めきあう街となっている。
リバークルーズの場合、クルーズディレクターが希望に合わせてミシュランレストランも予約してくれる。


 実際にプロブァンス地方を訪れると「光」が強烈であること、同じ「ひまわり」でも色彩が花、野菜、大地全て鮮やかだ。

 モネはノルマンディ地方へ「柔らかな光と影」を求めて、ゴッホは力強い光と色彩を求めてプロブァンス地方へとパリ18区から各々旅立った。改めて彼の作品を心して見て頂くときっと解る。

 ゴッホが愛して止まなかった葛飾北斎、歌川広重が生まれた日本の風景とプロブァンス地方の田園風景は、ゴッホにはどうやら重なって見えた事も、彼がプロブァンスを終焉の地に選んだ理由であろう。タンギー爺さんの背景を見るとゴッホが如何に日本文化に魅了されていたかが良く解る。 


 さて、ローヌ河クルーズを終了して再びパリへ戻っても良いが、スイスサンゴッタル氷河に端を発した滴が谷川となりレマン湖を経由し、ローヌ河が地中海へとゆったり注ぐ様も是非みてもらいたい。

音楽で例えるならばプレステシモ、アンダンテ、レント、そしてラルゴ そんなメトロノームの変化によるローヌ河メロディーも味わってもらいたい。
特にコート・ダ・ジュールまでのルート沿いには「南仏プロブァンスの12ヶ月」の舞台メネルブはじめ沢山の「フランスで最も美しい村」に認定されている素朴で小さな本当に美しい村が点在している。


ご興味のある方は…info@tourstation.jpまで「ローヌ河リバークルーズ問合せ」と。

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