クルーズ再開の見通しについて その⑥
クルーズ業界は実質的に停止状態だ。
フィリピン マニラ湾、米国海域等に群れを成して現在待機中。再開の目処は全くたっていない。
此れからポナン・ル・ラペラーズ、クリスタル・エンデバー、ホーランドアメリカが日本発着での運航を予定しているが、此処に来てどうやら来春まで雲行きが怪しくなってきた。
コロナ感染対策が理由ではなく乗務員が大きな問題
フィリピン、インドネシア、旧ユーゴスラビアあたりの国籍に客室乗務員は多い。
待機中、一部を除き殆どのクルーズ船の乗組員は一旦ホームへ一時帰国させている。
乗組員らは一家の大黒柱である方々も多く、これだけ待機が長期化し、再開の目処が立たないとなると、いくら乗組員らがクルーズが好きとは言え、彼らも家族を養わなくてはならない。
クルーズの乗組員はトレーニングを重ねているのでサービスレベルがかなり高く、一流のホテルフロント、客室係、レストランウェイターでも通用するので、既に家族を養う為に雇用契約を結び安定して働き始めている。
したがって、急遽クルーズ本社が再開!とは言っても、そんなに容易には再び乗組員が戻れない実情まで出始めてきている。
いくらでもエージェント登録しているクルーズ乗務員はいるが、誰でも良いというものでもない。クルーズ客船それ相応の技能スキルを身につけたスタッフでなければクオリティに支障が出てはならない。
日本政府のクルーズインバウンド再開に向けた姿勢もさることながら、時間の経過と共に別の事情が出始めている。
クルーズに再起をかける立場としては遅々として先の見えない状況が続いているが、何処かに「抜け道」があると信じてもがきながらも再起をかけ全力で日々取り組んでいる。