乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

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クルーズ手配歴24年、クルーズ添乗歴900日のプロが分析!コロナウィルスBefore Afterその④

シリーズ/コロナウィルスBefore After その④
~ヨーロッパリバークルーズ~ 


 現在世界のクルーズ市場は米国の1,190万人筆頭に約3,200万人。 
残念ながらリバークルーズ市場のデータがないので正確には申し上げれないが、外洋クルーズの伸び率とリバークルーズの伸び率はほぼ同じではないかと思っている。


 添乗員故に、自分のお客様とは別のテーブルで夕食を取らざるを得ない場合があり、そんな時には「此までにどんなクルーズにご乗船されましたか?」と誰にでも尋ねてしまうのが職業柄のクセだが、それを突破口に国籍越えて一気にクルーズ談義に花が咲く。
クルーズ初めての方々は先ずはカジュアルクラスの外洋クルーズに乗船され、そこからプレミアム、ラグジュアリーとクラスで分かれていく市場と、カリブ海→地中海→バルト海と海域で分かれていく市場の2つの動きがあるが、何れもその次に恐らく4割~5割ぐらいの市場が、船がコンパクトで船内移動も乗下船も時間のかからない『リバークルーズ』へシフトしていると、データ収集としてはかなり足らないが肌感覚としてそう感じている。


 外洋とリバー・・・どちらも“クルーズ”と呼称するものの荷造り荷解きがないのが同じなくらいで、「旅」の性質そのものが全く違う。「外洋クルーズとリバークルーズ、どちらが良いか?」と聞かれても、例えは不適切だが美女は美女でも「東洋の美女と西洋の美女、どちらが美しい?」と聞かれるようなものだ。 

 外洋クルーズ初心者が増えるだけ、外洋クルーズ卒業組がパノラマラウンジから移り行く風景を楽しみ、接岸後は大型外洋クルーズの様に仰々しさもなく「ひょいっ」と下船し、地図を片手に大聖堂まで自分でぶらぶら散策し、大聖堂前広場の気に入ったカフェテラスで休憩し、ぼんやりと街ゆく人々を眺め、ランチの為に船に戻り、今度は自転車で少し遠出したり…。 

 現在、外洋クルーズもリバースクルーズもほぼ同じ数の400隻が航行しており、外洋クルーズ同様にリバークルーズも最近は個性的なクルーズ船が増えてきている。ガイドブックで3つ星だからと言って、価格やもてなしが必ずしも全て3つ星相当とは限らない…と長年の経験で感じている。またリバークルーズも外洋クルーズ同様に中国市場は大きな存在に違いなく、中国市場とどう向き合っているか…。ここは何処のネットにも募集パンフレットにも表記されていない。船内の醸し出す雰囲気というのは、旅の印象を決定的にすると私は思っている。 


 今回のコロナウィルスでは一度に1,000人~5,000人乗船する外洋大型クルーズはかなり深刻なダメージがあるが、一度に100名~200名しか乗船しないリバークルーズには同じクルーズでもあまり影響はなさそうだ。まだデータは持ち合わせていないが、恐らくこのコロナ騒動で外洋クルーズからリバークルーズへシフトするクルーズ愛好家も少なからずいるのではないかと思う。

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