「バッハウ渓谷とその文化的景観」
これがユネスコ文化遺産登録名。
名前がとてもしっくりくる。ドナウ河約2,700Kmにしてハイライトのシーニッククルーズが楽しめる36Kmの区間だ。
クレムス、デュルンシュタイン、シュビーツ、メルクとバッハウ渓谷沿いには素敵な小さな村にリバークルーズ港が点在している。
リバークルーズは自転車を積んでいる事が多く、その気になれば隣りの村へもサイクリングで出かける事も可能だ。
オスマン・トルコが内陸部へ侵攻するにあたり、東方へのキリスト布教活動やこれ以上内陸部への侵攻を許してはならない並々ならぬ西方教会の覚悟が伝わってくる。
メルク修道院、デュルンシュタイン修道院など古城や修道院が建ち、美味しいワインを生み出す葡萄畑も続くドナウ河第一級の景勝地。
とりわけメルク修道院は、蔵書数、フラスコ画の芸術の高さからして西方教会の集大成の最高峰。
バッハウ渓谷はアプリコットや美味しいワインのリースリングを中心とした葡萄畑が連なる。「荘園制」は昔からキリスト布教と共に修道院と農家の持続可能な関係が今も継続している。
修道院とバッハウ渓谷の農家とのSustinableな関係の「荘園制」から造り上げられ、修道院で販売しているリースリングワインやアプリコットジュースを購入する事も、この地域の文化的景観を守る仕組みとなっている。