乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

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コロナ禍の中で、変化してきた世界のクルーズ市場

 結論を先に言うと、クルーズ愛好家は大型オーシャンクルーズから少し気になり始めていたリバークルーズへシフトしている。しかし、これは欧米豪の市場の話。
 多くの日本人は、まだリバークルーズが「旅の選択肢」に入っておらず、昨今ようやく徐々にシフトしている傾向に。現に、出控えの反動からか今年のX'masクルーズ等は、既に若干の部屋数を残すだけになっている。


 何処のクルーズ会社も7月からクルーズ再開する予定でかなり強気の動きをしているが、いくら大のクルーズ好きでも、コロナ終息が現段階では見えない今年は見送り、来年以降に安心して国際線に搭乗し、安心してクルーズに乗船し、安心して同じテーブルでワイングラスを傾け談笑しながらディナーなど楽しみたいといのが一般的なクルーズ愛好家の本音であろう。
 値段が破格値なので「今年中に!」という強者も勿論いらっしゃり、これはこれで二度とないキャビン代金なのでありかも。 


 では!何故ここにきて、リバークルーズが脚光を浴びてきたのか?
特別なプロモーションを各社している訳ではない。
外洋600日・リバー300日のクルーズ添乗経験者として、また、一クルーズ愛好家の立場から想像するに以下と考える。

安心感 

1.横浜港でのダイヤモンド・プリンセスやサンフランシスコ港でのクラウン・プリンセスの有事の時のように、乗組員乗客合わせて3,000~5,000名規模となると、簡単には入港許可や上陸許可は出せず船内待機となるが、リバークルーズは乗組員乗客合わせて200名~300名と外洋クルーズに比べ一桁違うので、港側も対応はしやすく、クルーズ愛好家のからすると安心感がかなりある。


2.以前、実際に経験があるのだが、真夜中にスケジュール外で停泊接岸していたことがあった。旅程管理責任者としては理解しておく必要がありフロントに尋ねてみると、急病人が出たので急遽船内から各港へ受け入れ可否を確認し、病院と搬送車輛の準備が整った港で現在は停泊しているとのこと。そして、その日の航路スケジュールからして近い距離移動で停泊後のスケジュールにも大きく影響は生じないので、お客様が戻るのを待つという。
 ちなみに…とホテルマネージャーに聞いてみるとたまにこういった事態はあり、ロック通過時間やスケジュールに支障が出る場合は、次の朝停泊している港へクルーズ会社が手配した搬送車輛(勿論有料だが、通常は海外旅行障害保険で対応可能)でクルーズ船まで搬送してくれるのとのこと。陸と絶えず繋がっているリバークルーズの安心感なのだろう。


3.最新のリバークルーズ船は、メインダイニングの他にアレフレスコスタイル(爽やかな風を受けながら外で)のレストランもあり、新鮮な空気のもと移り行く風景も楽しむ事ができる安心感があるから。


4.添乗員が利用するほんの一部のキャビンを除いては、概ね外洋クルーズのような窓のない「内側キャビン」は存在しないので、基本的には開閉式の窓、またはベランダ付きが今のリバークルーズ船のスタンダード。
※旧式のクルーズ船では異なる場合もあるのでよく確認下さい。


 欧米豪では、大手旅行会社より小規模パパ・ママエージェントのほうがクルーズ販売力がある。何故ならば、彼らはしょっちゅう気の合うエージェント仲間夫妻で、実際にプライベートでリバークルーズによく乗船し、自らの人生を謳歌しながらクルーズビジネスをしているので、上記の様なことをしっかりと自分たちのクルーズ愛好家クライアントにお伝えしているから、今回のコロナ禍で新たな動きが出ているのであろう。


 私も創業以来23年、殆ど休むこともなく今日まで直向きにやってきたので、最近は家内と人生を少し謳歌しながら色々なクルーズ船に乗船しており、何処の旅行会社にも負けない経験による情報はある。
インターネットは、決して何も語ってくれない。

全体的には、確かにクルーズは今凹んでいるが、「自らの人生の楽しみのため」の新たな動きが、水面下では確実にある。

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