乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

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コロナ禍の中で、頭角を現してきたバイキング クルーズとは!その③

 現在のバイキング会長トールスタイン・ハーゲン氏
かつてはクルーズ業界では名門中の名門「ロイヤル・バイキング」の社長、とはいっても別にオーナーがいたのだが、ハーゲン氏ら3人の経営首脳陣の気持ちに反し、突然名門「ロイヤル・バイキング」を、あろうことか突然ノルウェー・ジャン・カリビアンラインに売却してしまった。


 スカンジナビアの民族ヴァイキングの末裔でもあるトールスタイン氏はどうしても諦めきれず、一旦はオーシャンクルーズ事業から手を引いた。しかし、それは「勝つ戦略」のための撤退だった。


 オーシャンクルーズに比較してまだまだ成長途上のヨーロッパリバークルーズを徹底的に研究し、1997年に先ずはクオリティ、開拓余地が多分にあり文化的遺産が豊富なロシア ヴォルガ河クルーズから攻め、これが成功しドナウ、ライン、ローヌ、セーヌ、ダウロ、エルベ…次から次へと攻めの一手で、北米を中心とした知的好奇心旺盛なクルーズ愛好家をがっちり掴んだ。
 現在バイキングリバーは70隻も擁する大船団にまで上りつめ、名実共に先ずは、リバークルーズ市場のトップに着いた。


 そして2015年、遂に悲願であったオーシャンクルーズに返り咲く。
初の船名は名門ロイヤル・バイキング時代5つ星を獲得した思い出深い銘船「ロイヤル・バイキング・スター」の名前から「バイキング・スター」で、故郷ノルウェー・ベルゲンに船籍を置き、「バイキング・シー」「バイキング・スカイ」「バイキング・サン」などまたもや飽くなき攻めの一手で、オーシャンクルーズは現在6隻を保有。中型船部門オーシャニア、クリスタル、ホーランドと言った名門のトップランキングを、瞬く間に全て塗り替えてしまった

 トールスタイン氏は根っからのクルーズ好きで、クルーズ愛好家の心を最も知り尽くした経営者。巨大グループクルーズ会社のCEOらは、ずば抜けた経営能力、経営手腕を持ち合わせてはいるが、トールスタイン氏の飽くなきクルーズへの情熱の右に出る経営者はいない。


 彼のクルーズにかける情熱の足元にも及ばないが、私も気持ちだけは負けない。
クルーズ業界は、ウィルスと長年向き合ってきたので、トールスタイン氏は今回のコロナにも、クルーズ愛好家と大切な乗組員に対してどう対応したら良いのか、過去の歴史からしっかり解っている。今回殆どのクルーズ会社がとった行動とバイキングがとった行動は全く違う。コロナ禍でもバイキングのファンは一人も離れなかった事だろう。
むしろ、他のクルーズ会社と一線を画した判断、行動に私も含め更なるバイキング愛好家を増やした事は間違いない。

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