乗船日数1000日のクルーズアドバイザーブログ

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今後のクルーズ再開の見通しについて その⑤

 遅々として進んでいないクルーズガイドライン策定。
残念ながら世界で最も遅い部類に日本は属してしまった。 


 海外では、2ヶ月程前には既に政府、受入港、クルーズ会社との鼎談も終わり、いつでも再開できる準備が整いはじめた。
普段からオペレーションはじめONE TEAMになっている会社と、現場とオペレーションが噛み合っていない会社との明暗が明確に分かれているが、VIKING やOCEANIAなど普段からきちんと対応しているクルーズ会社は、もう完全にいつでも再開できる準備は整っている。 


 翻って日本。「曖昧な日本」が完全にここでも露呈した。
国は地方やクルーズ会社にガイドラインを求めているが、地方やクルーズ会社にこれ迄「お断りゼロ」「CIQワンストップ窓口設置」などと、観光立国宣言を盾にかなり言い続けてきたが、今は国が国土交通省港湾局、海事局、厚生労働省、経済産業省、観光庁の「クルーズ再開に向けた一元ワンストップ窓口」を設け、罹患者対応、救急医療対応、医療費、検温等々、これまで国土交通省港湾局が抱えていた課題と性質を、一つづつ対策を論じ、地方自治体やクルーズ会社に打ち出していかなくてはならない。 


 今後、邦船に関してはJOPAが出したガイドラインとは別に、国と業界がガイドラインを策定し、そして各船会社がガイドラインどおりに対応ができているかどうか第三者機関が認証し、許可が出たら運航再開との事。繰り返しになるが、ここら辺りは海外では既に数ヶ月前にはクリアし、今はいつでも再開できる「ウォーム・レイアップ・モード」になっている。 


 加えて乗組員が、フィリピン、インドネシア等々様々な国々から日本への入国許可が降りるか否かも大きな障壁。 


 順調な右肩上がりの時だけ全面に出てきて実績を強調するのでなく、こういった厳しい時にこそキャリア組の優秀な方々が各省庁の枠を越えて、観光立国日本の為にこれ迄同様に全面に出てクルーズ再開に向けて陣頭指揮を取らねばならない。
このままでは、再開はかなり遅い。
そして、それまでクルーズ会社は果たして持ちこたえるだけのファンドを持ち合わせているのか・・・不安や疑問はつきない。

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